ふたりのガーディアン
今日も生徒会の集まりがあり、生徒会室を出た頃には空が真っ暗になっていた。


「竹内、一緒に帰ろう」


「うん。じゃあ私、教室にカバン取りに行ってから1組に行くね」


最近私は、渋谷君と帰る事が多い。


渋谷君に手を振って別れた後、私は自分の教室へと向かった。


誰もいない真っ暗な教室。


私は電気をつけて自分の席へ座り、カバンに荷物を詰めた。


「さて、と」


渋谷君のクラスへ行こうと席を立った時だった。


カチッという音が教室に響き、なぜか突然電気が消えた。


「え…?」


どうしてだろう?と、廊下の明かりを頼りに教室のドアへと向かう。


黒板横にある電気のスイッチに手を伸ばした途端、誰かにその手をグイッと引っ張られた。


一瞬頭がフラッとしたかと思うと、ダンッと黒板に頭を強く打ちつけられた。


うっ、痛…っ。


私の両手首が誰かにギュッと押さえられている。


な、何?これ…。


目の前には野球帽なのか、キャップを被った大きな男子生徒がいる。


一体、誰なの?


目を凝らして見るけど、全然顔が見えない。

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