ふたりのガーディアン
次の日、私は重い足取りで学校までの道を歩いていた。


昨日の事は不可解なことが多い。


たまたま狙われたのか、それとも私だとわかってなのか。


顔も見えなかったし、誰なのかもわからなかった。


ただ、すごく背が高くて、体格も大きかった気がする。


もし、私とわかって襲ってきたのなら。


だとしたら…。


あぁ、考えたくない。


色々な事を考えているうちに、教室の前に着いていた。


しっかりしなきゃ。


すぅっと息を吸って教室のドアに手をかけ、開けようとした時。


ガラッと先にドアが開いた。


見ると目の前に蒼甫君が立っている。


「蒼甫君、おはよう」


私は笑顔を作って、いつものように挨拶をした。


「……っ」


え…?


蒼甫君、今確かに私の顔を見たよね?


見たはず…なのに。


何も言わずに出て行ってしまった。


どうしたのかな?


何かあったのかな?


私はモヤモヤしながら、自分の席に座った。


しばらくすると、瀬名君が教室に入って来た。


私は瀬名君に手を振った。


あれ?
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