ふたりのガーディアン
結局、瀬名君のお母さんも私の親も、バイトの間、蒼甫君のおじさん家に居ることを許してくれた。


お世話になるのだからと、お母さんはビールを沢山送っていた。


おじさんは沢山飲むから、いくらあってもいいと思う。


瀬名君の家からは、お肉が届いてた。


すごくおいしいお肉なんだとか。


蒼甫君も瀬名君も沢山食べるもんね。


そんなわけで、私達三人は朝から晩まで一緒に過ごす生活が始まった。





海の家でのバイトはだいぶ要領もわかってきて、平日は少し余裕が出て来て、時にはおしゃべりも出来るようになった。


「俺、今日の夕方海入るわ」


蒼甫君、サーフィン始めるんだ。


「蒼甫、お前今年エントリーするのか?」


やっちゃんが一服しながら、蒼甫君に問いかける。


「多分、おじきが申し込んでると思う」


「コンテストあるなら、バイトはセーブしてもいいんだぞ」


「大丈夫。盆までは約束通りやるから」


そう。


私達はお盆休みまでの約束でバイトに来ている。


宿題も沢山あるし、後半は勉強しないといけない。


でも蒼甫君はコンテストがあるなら、いつ宿題をするのだろう。

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