ふたりのガーディアン
蒼甫君、顔が赤い。


私はクスッと笑った。


「私もだよ。蒼甫君を独占したい。だから嫌なの」


「優月」


蒼甫君は、スッと私の指に指を絡めて来た。


「優月も俺と同じ気持ちなんだな。嬉しい」


蒼甫君が目を細めてニッコリ笑う。


私はギュッと指に力を入れた。


「でもな。瀬名が気になるんだ。優月もだろ?」


「うん…」


そうなんだよね。


やっぱり、どうしても気になってしまう…。


「今回だけ、引き受けようか。別にテレビに出るわけでもないし」


「いいの?蒼甫君」


「目的はあくまで瀬名だから」


そうだね。


今回だけ…。
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