ふたりのガーディアン
午前中はそれはもうものすごい数のお客さんで、廊下に並んで待つお客さんさえいたほどだった。
でもお昼過ぎになると、体育館でイベントが行われるのもあって、客足がまばらになってきた。
「ちょっと休憩しよーぜ」
蒼甫君が足を広げて椅子にドカッと座る。
あのー。格好は女の子なんだから、その足はどうにかしてほしいな。
「確かに疲れたよなー」
「瀬名君、コーヒー飲む?」
「あぁ。頼む」
「優月ちゃ~ん、あたしはココアね」
「……。かしこまりました、蒼甫君」
大きな段ボールを立て掛けただけのスタッフ専用のスペースで、私達はしばし休憩をとった。
カフェのオープンは14時までだから、あと少しの辛抱だ。
その時だった。
「さっきの人見たー?」
「見た見た!すごくかっこいいー」
「何歳くらいなんだろうね?大学生かな?」
「むちゃくちゃセンスいいし、芸能人かと思ったよねー」
クラスの女の子達の騒ぐ声が聞こえる。
どうしたんだろう?
「ちょっとー!もしかして、ここに来るんじゃない?」
「本当だ。こっちに向かって歩いて来てるよー。どうするー?」
誰か来てるの?
「なんか大騒ぎだな」
蒼甫君が目をぱちくりさせる。
「こっち来るとか言ってるけど…」
瀬名君も訝しそうに眉間にシワを寄せる。
「キャーーーッ!」
なに?この黄色い歓声は!
私達は段ボールの隙間から、チラッと様子を覗いてみた。
「うっ」
あの身長!
あの髪の色!
あれは…!
「ヨウヘイだっ」
でもお昼過ぎになると、体育館でイベントが行われるのもあって、客足がまばらになってきた。
「ちょっと休憩しよーぜ」
蒼甫君が足を広げて椅子にドカッと座る。
あのー。格好は女の子なんだから、その足はどうにかしてほしいな。
「確かに疲れたよなー」
「瀬名君、コーヒー飲む?」
「あぁ。頼む」
「優月ちゃ~ん、あたしはココアね」
「……。かしこまりました、蒼甫君」
大きな段ボールを立て掛けただけのスタッフ専用のスペースで、私達はしばし休憩をとった。
カフェのオープンは14時までだから、あと少しの辛抱だ。
その時だった。
「さっきの人見たー?」
「見た見た!すごくかっこいいー」
「何歳くらいなんだろうね?大学生かな?」
「むちゃくちゃセンスいいし、芸能人かと思ったよねー」
クラスの女の子達の騒ぐ声が聞こえる。
どうしたんだろう?
「ちょっとー!もしかして、ここに来るんじゃない?」
「本当だ。こっちに向かって歩いて来てるよー。どうするー?」
誰か来てるの?
「なんか大騒ぎだな」
蒼甫君が目をぱちくりさせる。
「こっち来るとか言ってるけど…」
瀬名君も訝しそうに眉間にシワを寄せる。
「キャーーーッ!」
なに?この黄色い歓声は!
私達は段ボールの隙間から、チラッと様子を覗いてみた。
「うっ」
あの身長!
あの髪の色!
あれは…!
「ヨウヘイだっ」