ふたりのガーディアン
私は電車を乗り継いで、この前のスタジオに向かった。


「はぁ…」


思わずため息が漏れてしまう。


ヨウヘイさんのあの目が忘れられない。


あの目に睨まれると、身動きがとれなくなる…。


まるで全て見透かしているような、獲物を狙う獣のようなあの目。


出来ればもう、会いたくないのに…。


スタジオに到着すると、私はおはようございますと挨拶をして、中へと入った。


「うわぁ…」


すごい熱気だ。


前回よりスタッフさんが増えているし、服の量もすごい。


「あ…」


蒼甫君だ。


一人で撮影しているのか。


瀬名君はと言うと、松波さんと何か話しているようだ。


ヨウヘイさんはどこだろう?


キョロキョロと辺りを見回してみたけど、彼の姿は見当たらなかった。


フィッティング中かもしれない。


今の間に書類を渡して、さっと帰った方が良さそう。


そうしよう。
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