ふたりのガーディアン
「おーい。はいた?」


カーテンの向こうから瀬名君の声がする。


「う、うん…」


「じゃあ出て来てよ」


「えっ?いや、あの。
私にはちょっと短いような…」


こんな姿、見せられないよ。


恥ずかし過ぎるもん。


「似合うか似合わないかは俺が決めるから。
はい、出るー」


そう言って瀬名君は、カーテンを躊躇することなく開けてしまった。


「あっ」


そのまま固まってしまう私。


瀬名君は私の下半身を見ると、今度は後ろに下がって全身を見ている。


恥ずかしい。


そんなに見ないでほしいんだけどー。


「うん。やっぱりこういう路線だな。よしっ、買いだ」


買いって、こんな短いのをはけと?


「あ、ちょっと待って。上に着られるのも選んでくる」


そう言うと瀬名君は店内へと戻って行った。

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