ふたりのガーディアン
カーテンの隙間からそっと店内を覗いてみると、瀬名君は店員さんと何かを選んでいるようだった。


しばらくすると店員さんとこっちに向かって歩いて来たので、私は慌ててシャッとカーテンを閉めた。


が、直後あっさり開けられてしまう。


「これ、あててみな」


「え?」


「いいですね。お似合いですよ」


「コレ買うんで、このまま着て帰っていいですか?」


「いいですよ。じゃあ、値札取りますね」


そう言うと店員さんは、スカートと上着に付いている値札をハサミで素早く切ってしまった。


「これに着替えておいて」


「えぇっ?」


そう言うと瀬名君は、店員さんとレジへ行ってしまった。


こ、これ…。


なんだかとっても乙女なブラウスなんだけど。


ホントにこんなの私に似合うのかな?


仕方なく、そのブラウスに着替えてみる。


「おーい。着替えた?」


このまま外に出なきゃいけないの?


足がスースーして、かなり恥ずかしいんだけどっ。
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