ふたりのガーディアン
今日は初めてのことばかりだった。


バイクに乗るのも、短いスカートも、ヒールを履くのも、男の人と二人きりで食事をするのも…。


デートってきっとこんな感じなんだろうな。


何でもないことがドキドキして、なんだかとってもくすぐったい。


デートっていいものなんだね。


またいつかしてみたいな。


そんなことを考えていたら、バイクから見える景色が、いつの間にか川沿いに変わっていた。


遠くに夜景が見えて、とっても綺麗だ。


その景色に見とれていると、瀬名君がバイクのスピードを緩め、バイクを停車させた。


きょとんとしていると、瀬名君がヘルメットを外し、こっちを向いた。


「綺麗だろ?ここ。ちょっと見て帰ろう」


私もバイクから降りて、ヘルメットを外す。


少し歩くとベンチがあったので、私と瀬名君はそこに腰かけた。


遠くに街の夜景が見えて、キラキラしている。


「こんなところがあるなんて知らなかった。すごく綺麗だね」


「だろ?近くを通ったから、せっかくだし見せてやりたくて」


瀬名君がにっこり笑う。


私達はしばらく黙って、遠くの夜景を眺めた。

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