ふたりのガーディアン
「お前らって、わりと有名だよな」


「わりとって何よ」


「だって、目立ってんもん」


「そうかしら」


「だって、甲斐は生徒会だったろ?

しかも、同じく生徒会だった渋谷と付き合ってるし」


確かに、生徒会の人は全校集会の時に体育館のステージに上がるから、顔はよく知られているかもしれない。


「で、お前も」


「えっ?私?」


桐谷君が私の顔を見て、ニヤリと笑う。


「神崎の女」


無意識に頬がピクッと上がる。


「俺、2年ん時6組だったんだけどさ。

お前と神崎が付き合い始めたって聞いて、泣いてる女を結構見たぞ」


「へぇ。アイツ、やっぱりモテんのねー」


なんて言えばいいんだか。


「俺、アイツ嫌い」


「はっ?」


「なんかお調子モンっぽいじゃん」


蒼甫君は別にお調子者じゃないと思うけどな。


「そうねぇ。確かにお調子者かもね」


ちょっとちょっと!静華ちゃんまで。


「まぁ、あれだけモテたら調子にも乗るかぁ」


だから、調子になんて乗ってないってば!


何?この人。


失礼な人だな。


「まぁーそういうことなんでー。

仲良くしてー」


どういうことなんだか。


絶対仲良くなんかしない。
< 545 / 932 >

この作品をシェア

pagetop