ふたりのガーディアン
「ちょっとだけでいいの。
他の女の子達と話すっていうのはどうかな?
みんな二人と話がしたいみたいだよ」


二人がうーんと考え込む。


内心いやなのかもしれないけれど…。


「しょうがないかもな」


瀬名君が先に口を開いた。


「これ以上優月に何かあっても困るし」


「でもそうなると、優月と一緒にいる時間が減るかもしれない」


そう言って蒼甫君が目を細める。


「まぁ学校以外でも会えるしさ…」


頭の後ろに手を回して身体をのけぞる瀬名君。


複雑そうな顔をする二人に、胸が苦しくなった。


もう今までみたいに、いつも一緒ってわけにはいかなくなるのかな。


「優月がつらい目に遭うのはイヤだし、しばらく様子見だな」


蒼甫君はそう言うと優しい顔で笑った。


サラサラと風に揺れる蒼甫君の綺麗な前髪を見ながら、


なぜだか無性に泣きたくなってしまう私だった。

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