ふたりのガーディアン

最大の嘘

鏡の前に立つ。


胸の前まで伸びた髪に、


ゆっくりとブラシを通す。


長い髪が好きと言ったあの人のために。


スカートを履いてみる。


最後に見せる姿は、


せめてあの人の好きなスタイルにしたい。


私は今日、別れを告げる。





大好きな




大好きな蒼甫君に……。
< 727 / 932 >

この作品をシェア

pagetop