ふたりのガーディアン
「優月、待った?」


声のする方を振り返ると、黒のパーカーにジーンズ、スニーカーを履いた蒼甫君が立っていた。


「昨日の夜いきなりメールもらってビックリしたよ。

俺、おじきん家にいたから、昼過ぎにこっちに帰って来たんだ」


「ごめんね。サーフィンの練習日だったのに」


「いいよ。なんか最近、優月変だったし。俺も会いたかったから」


蒼甫君の優しい言葉に、胸がキュンとする。


それでも。


それでも告げないといけないんだ。


私はスッと立ち上がり、そして、蒼甫君の向かいに立った。


「どしたの?」


「話があるの」


「…え?」


バクバクと音を立てる私の心臓。


それを右手で押さえながら、ゆっくりと息を吸った。


「蒼甫君…」


蒼甫君がびっくりした顔で、目を見開いてる。


「な…に?」










「別れよう」
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