ふたりのガーディアン
おみくじを引いたら、俺も優月も末吉だった。


なんだか微妙だよなと言って、一緒に木にくくりつけた。


バイクでも持って来れば良かった。


そうしたら、気分転換にどこか連れて行ってやれたのに。


俺と優月は神社を出ると、あてもなくブラブラと歩いた。


優月は特に何も言わず、黙って俺に付いて来ていた。


俺は蒼甫みたいに、優月を笑わせることも出来ないし、元気にする方法なんて知らない。


でも、寄り添うことは出来ると思う。


失恋の悲しみを、人一倍知ってる俺だから。


こんな時は、誰かにそばにいて欲しいはずなんだ。


何も聞かず、黙ってそばに…。


「あ、瀬名君…」


「ん?」


「ちょっとお願いがあるんだ」


「なに?」


「これ見て…」


ん?
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