ふたりのガーディアン

正直なカラダ

そして、次の週の月曜日の放課後。


私は瀬名君と一緒に、瀬名君の家へと向かった。


すっかり伸びてしまった前髪を切ってもらうために。


今日瀬名君は自転車で学校に来ていたので、後ろに乗せてもらった。


「優月ー。足寒くない?」


「あ、うん。大丈夫だよー」


キコキコと自転車は坂道を上がる。


「せ、瀬名君。重いでしょ?

降りるよ?」


「だ、いじょう、ぶ」


「えっ、無理しないで」


私は自転車を飛び降りた。


「なんだよー。大丈夫なのにー」


「一緒に押すから」


私は後ろから瀬名君の自転車を押した。


その時、私の手の甲に雫がポタッと落ちた。


「ん?」


その数は次第に増えていき、一気に雨が降り始めた。


「うわーやべっ。すげー降って来たな」


「さっきまで晴れてたのにね」


「優月。やっぱ乗れ」


「でもっ」


「歩いてたらずぶ濡れになるよ」


私は仕方なく、瀬名君の自転車に乗った。


瀬名君は必死で自転車を漕ぎ始める。


しばらく行くと坂道も緩やかになり、あっと言う間に瀬名君の家に到着した。
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