シュシュ
私と水野さんは目を見開く。


みっちゃんの声に、周りにいた社員達も

一斉にこちらを見た。

…こっちが恥ずかしい。


「みっちゃんどうしたの?みんな見てるよ?

とりあえず、座ろうよ」


私の言葉に、少し顔を赤らめたみっちゃん。


「ゴメン、ゴメン…水野部長」


「…どうしたの、改まって?」

みっちゃんの言葉に、真顔になる水野さん。



「彼女いますか?」

「…?今はいないけど?」



「この子はダメですからね」

「・・・え??」


みっちゃんの言葉に首を傾げる水野さん。


「薫子は、水野部長には渡しませんから」

「・・・なんだよ、それ」

水野さんは少し呆れたように笑う。



「薫子は天然記念物級の子なんです。

簡単には渡しません…好きにならないでくださいね。

私の大事な親友ですから」


みっちゃんの力説に、少し引きながら、

水野さんは頷いていた・・・が。
< 10 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop