シュシュ
…最近、石坂に遊ばれている気がするのは、俺だけか?

…気を取り直し、仕事に取り掛かる。

…約束の時間を30分遅れで、仕事が終わり、

俺は車をとばし、自宅へと帰った。

『安全運転でお願いしますよ?事故ったら、何もなりません』


…石坂に帰り際に言われた。

しかも、ニコニコ顔で・・・


石坂の言葉を完全無視で、車をとばし、いつもの時間の半分で、

自宅に着いた。

エレベーターで上へと上がり、玄関前、

乱れたスーツを直し、ドアを開けた。

・・・いい匂いがする。

その匂いに誘われて、俺はリビング向かった。

テーブルの上には、また湯気の立ち上った料理達が並んでいる。

…しかも手の込んだ料理だ。


「・・・薫子?」

料理はあるのに、薫子の姿がない。

俺はまだキッチンにいるのかと、そこへと足を進める。


「キャッ…ビックリした。

気が付きませんでした・・・お帰りなさい」

スープを手に持った薫子が、満面の笑みで出迎えた。

思わず俺の顔も笑顔になる。

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