シュシュ
11.ホンワカ彼女にご用心
…昨晩は、飛鳥さんの家にお泊りをした。

二度目の・・・きゃ~!・・・って。

私は何を一人、百面相をしてるの?

そう思ったら、今度は可笑しくなってクスクスと笑った。


「・・・何、コロコロと表情を変えてるんだ、薫子?」

「///!!」

・・・み、見られていた。恥ずかしすぎる。

私は慌ててベッドの中に潜り込んだ。


「コラ、顔を隠すな」

「・・・だって」

こんな所を見られたら、誰だって恥ずかしいじゃない?

でもそんな私を、同じようにベッドに潜り込んで、

ギュッと抱きしめた。


・・・恥ずかしいけど、それよりもっと幸せ。

「・・・薫子」

「…なんですか?」


「会社に戻ってくる気はないか?」

「…ありません、今更どんな顔で帰ったらいいのか」

…飛鳥さんの提案は嬉しいけど、自分から辞めたのに、

やっぱり帰ってきました、なんてありえないでしょう?


「…じゃあ、永久就職、するか?」

「…永久就職??」

…って、何?
< 176 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop