シュシュ
でもだからこそ、玲子さんの言葉を信じるのも当たり前。

私は男の事を何一つ知らない。

水野さんが素敵な人なのか、そうでないのか、

それは分からないけれど、自分の身を守る為には、

水野さんとは一線を引いて付き合いたい。


「・・・みっちゃんの言う通り、

私は水野さんの事は何一つ知りません。

でもだから、私にとって天敵なんです。

私には男性の友人は、後にも先にも一人だけ

それだけで十分なんです。お付き合いする男性も、

この先いなくても構いません、だから、私の事は、

そっとしておいてください」


・・・初めてできた友人、飛鳥さん。

私には飛鳥さんだけで十分だ、いや、十分すぎるくらい。



「・・・その幸運にも、友人になっている男性は、

凄く羨ましい存在だね。・・・もしかして、その男性って」


そう呟いた水野さんは、どこかに視線を送った。

私はその視線を辿る。

…私は目を見開いた。

まさかこんなところに、飛鳥さんがいるなんて。

・・・しかもその飛鳥さんは、なぜかこちらを睨んでいる。


「じょ、冗談やめてください・・・

私の友人が、まさか、社長なんて言うんじゃありませんよね？」


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