シュシュ
寝室から上布団だけを持って来て、

私は飛鳥さんの隣に座ると、一緒に一つの

布団をかぶった。

…ヒャ。

声にならない声を発する。


飛鳥さんは布団が気持ちいいのか、

それとも私の体温が気持ちいいのか、

私にピッタリと寄り添って、寝息を立てている。

この体勢は、本当に不本意だが、

これ以外方法はないわけで・・・

私は仕方なく、ゆっくりと目を閉じた。


最初は、緊張しすぎてなかなか寝付けなかったけど、

目を閉じていると、飛鳥さんの規則正しい寝息と、

2人の心音が、かすかに聞こえてくる・・・

それが子守歌に聞こえてきて、

私は間もなく、夢の世界へと落ちて行った・・・


かすかに香る、飛鳥さんのブルガリの香水が、

更に心地よさへと変わっていった。
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