シュシュ
「話し、盛り上がってるな、横いい?」

そう言って、私とみっちゃんの間に入ってきたのは、

…一体誰でしょう?


目を丸くしたまま私はその人を見つめた。


「あ、お疲れ様です、水野さん。どうぞ、どうぞ。

ぁ、薫子、この人ね、経理課の部長さんで、

水野仁(じん)さん。部長なのに、まだ27歳なんだって」


みっちゃんの説明に感心する。


「水野さん、お若いのに、凄い方なんですね~」

「…プッ。なんか、おばちゃんな発言だな」


「///!」

水野さんに笑われ、赤面する。


「オレ、君の事知ってるよ。

入社式の時に新入社員の挨拶してた子でしょ?」


「・・・そうです」



「挨拶の内容、ほとんど自分で考えたんでしょ?

皆感心してたよ?若い子なのに、しっかりしてるってさ」


「・・・そうなんですか?…嬉しいです」

そう言ってニコッと笑うと、水野さんもニコッとした。


「お、イイね、その笑顔。癒される」

水野さんの言葉に、みっちゃんも同調する。

「水野さんも思いました?いいですよね~。

薫子のこの癒しキャラ・・・

だから、私この子大好きなんです~・・・あ!」

突然声をあげたみっちゃん。
< 9 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop