渇望男の潤いペット
「…あの人…怖い…」

「叩かれたりしたの?」

「ううん…優しいんだけど…私を見る目が怖くて」

「…俺は?」

「え?」

「俺の事、怖くない?」

「…時宗さんが!?怖いなんて思いません!とっても優しいです…あ、でも…」

「でも…?」

「時宗さんに嫌われるのが怖い…」

彼女がまた下を向く

「じゃあ結婚する!?」

「え!?」

真剣にビックリしていた

「ウソ!ジョーダンだよ」

半分ね…

だって君はまだ結婚できないからね

「大丈夫だよ…報奨金がいくらになっても追い出したりしないから」

「甘えてしまって本当にすみません、でも感謝しています」

にっこり笑って見せた

可愛い…

「今度の休みドライブにでも行こうか…」

「でも私、足が…」

「うん、大丈夫…そこは考えてるから」

「いいんですか?」

「もちろん」

またうれしそうに笑った。

俺が拾って俺が養っている…

この子は俺の物

俺の所有物



俺のペット



俺は思わず彼女に触れそうになるのを我慢して、微笑んだ


帰さない、あんな人間に。


彼女はもう俺の物だ
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