渇望男の潤いペット
「何ですか!さっきから…」

満月は真っ赤になりながら少し膨れた

「ごめん、でも俺人魚の彼女なんて初めてだから…」

足以外はどこもかしこも人間そのものだし…

「私だって母から聞いただけです…一族の事とか、足が渇くようになったら海へ還る事くらいしか知らないんです…」

「そうか…」

彼女の唇に自分の唇を合わせる

「時宗さん…嫌じゃ…ないですか?」

「何が?」

「私…普通じゃない…んですよ?」

「そんな事…どうでもいい…お前に会えたんだから…何でもいい…」

「…時宗さん…大好き…」

「俺も…この世界に存在する、メスという性別の中でお前を1番愛してるよ…」

「ふふっ…広い」

俺達はまた繰り返し抱き合う…

…彼女の中に入る

幸せな時間


俺が一番愛した女だからなのか…

彼女が人魚だからなのか…

俺にはわからないけど、彼女との気持ち良さは格別で、俺は二度と渇くことが無くなった

むしろ彼女の中に溶けていく気分だ…

彼女と同じものになりたい

彼女の中で消えて無くなりたい


そう思うようになった…
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