渇望男の潤いペット
議院会館

宝田の部屋



「満月はまだ見つからないのか!?」

「すいません!来る人間、来る人間全部偽者でして、担当が手を焼いてまして…」

「ふん、金目当ての貧乏人共め…」

宝田はうろうろと自分のデスクの周りを歩いている

「やっぱり、海に…」

「いや、あいつらは誘惑する生き物だ…男が守ってる可能性だって考えられる!」

「ゆ、誘惑って…満月さんはまだ中学生ですよ?」

「相澤!あいつらは15で成人するんだ…いや、成魚になる…あいつに会ったことあるよな?」

「…はい、何度か」

「あいつの顔、どう思った?」

「お母様譲りの、お美しい方だと…」

「そう、日に日にあいつは美しく成っていく…男をたぶらかして誘惑するために…」

「何のために?」

「子供を造るためだ…子孫を残すために」

「…まさか、あんな女の子が?」

「確かにあいつ自身意識はしてないだろうが、あいつの本能がそう呼びかけているはず…
俺はな、大学時代民族学を専攻して色々調べたんだ!不老不死の伝説と、そしてもう一つ…」
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