渇望男の潤いペット
「そうだ…満月のいない世界なんて、俺には死と同じ事なんだ…満月の一部になる方がずっといい!」

「…あなたならそう言うだろうと母は知っていたんですね。あなたは世の中に必要な人だから、いつまでも生きて幸せでいて欲しい…母の遺言です」

涙が溢れる

『永遠に愛しています』

あの言葉を、少しでも疑った自分が情けない…

俺も愛していたよ…

それが例え魔法だったとしても、俺は一生解けなくていい!


俺を、小さな少年が心配していた

その首から懐かしいお揃いの指輪が輝いている

ああ満月、お前が遺してくれたこの小さな命、今度は俺が命に代えて守り抜くよ

また満月によって満たされる

幸せは彼女が届けてくれた

「名前は?」

「太陽」

「いい名だ!」

俺はぐしゃぐしゃな顔で少年を抱きしめた


いつもいつも君を想ってるよ

君が守ってくれた二つの命を大切にする…


満月、ありがとう





永遠に愛してる…
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