ちょこれーとぼーい(♂)
瞳さんに借りた服に手を伸ばす。
涼太と遊ぶときの服装は
短パンに上着はジャージという
都会では有り得ないファッション。
女のくせに"女子力"の"じ"すら
かすりもしないほどの女子力の無さ。
それでも涼太は
"可愛い"って言ってたっけ…
そんな涼太に感謝する。
淡いピンクのワンピースの上に
ビスケットの色をしたポンチョを着て
全身鏡の前に立ってみる。
「………てるてる坊主………。」
顔が丸顔のおかげで鏡に映る私は
雨の日に飾られる"てるてる坊主"に
……そっくり。
着こなしの無さに愕然とする。
自分の性別が女か疑いたくなる程に。
あの高嶺くんのことだ。
きっとこの姿見て嘲笑うだろう。