ちょこれーとぼーい(♂)









 「……っぷ。」






 生意気な悠馬の鼓動も私のように

 早くなっていることを知ると

 なんだか可笑しくて笑えちゃう。




 どんだけ格好良くて

 私よりも経験豊富の人でも

 高鳴るんだね。



 また1つ勉強になったよ。





 「何が可笑しんだよ。」


 「………ううん。
  守ってくれてありがとう。」




 お礼を言うと

 悠馬は照れくそうに

 そっぽを向いて

 私の身体から腕を離す。




 もうちょっと

 悠馬の胸の中に居たかったのに…。



 なんて思いながら微笑んだ。









 「……約束したから
  …美優を守るって…」






 ……そんな約束したっけ?。





 なんて思っていると

 騒ぎに駆けつけた野次馬が

 沢山いるというのにも


 お構いなしに

 悠馬のおでこが私のおでこに

 くっつけて私を見る。




 「!!!!。」



 ひゃぁぁぁぁぁっ━━━…。




 格好いい顔が目の前にあって

 鼻も掠れて唇も触れそう。


 何しろ

 悠馬の顔の全てが近くて

 頭の中が混乱する。



 頬が真っ赤に染まって行くのが

 自分でも分かる。









< 127 / 274 >

この作品をシェア

pagetop