ちょこれーとぼーい(♂)








 吹き荒れる冷たい風のおかげで

 私も悠馬も冷静になると

 慌てておでこを離しすぐに立ち上がり


 何事もなかったように振る舞う。




 そんな姿が可笑しくて

 2人揃って「あははっ。」と

 お腹を抱えて笑った。

 


 「美優。」




 悠馬が差し出した左手を

 右手でぎゅっと優しく握り

 今度は私の方から指を絡ませあう。

 

 …どきどきっ。

 絡ませ合う時の緊張感が私は好き。




 「帰ろっか。」


 「………うん。」





 私が完璧に異性と遊ぶのは

 また遠い話になりそうだっ。









 「……また遊ぼうな。」









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