ちょこれーとぼーい(♂)
「俺の前で他の男の話すんなよ。」
運転席の扉の前に居たはずの
志麻にぃが私の身体を車の扉に押して
顔の隣に両手をついた。
これは俗に言う
"壁どん"って言うやつだ。
「し…し……志麻にぃ……??。」
勿論冷静になれるわけがなく
限界を知らない心臓の鼓動が動き出し
どくんっと大きな波をうつ。
体全身が発熱したように熱くなり
手には汗をかいて
頬は真っ赤に染まるのが分かる。
志麻にぃとの顔の距離は近く
昨日おでこにキスした光景が頭に浮かぶ。
そのせいで見つめてくれている
志麻にぃの顔を
私は見つめることができずに
視線を志麻にぃの靴元に落とす。