ちょこれーとぼーい(♂)








 「なにそれ。
  その顔誘ってんの??。」

 「…さ、誘ってないもん。」






 違和感ない標準語に戸惑いながら

 動けない足をもぞもぞと動かした。






 「……なぁ、俺にも
  "志麻"って呼べよ。」

 「……ふぇっ?!。」




 志麻にぃの細い指先が私の頬に触れる。


 これ、おでこにキスした時と同じ行動だ。


 どきどきっと鳴っている

 心臓の鼓動を押さえながら覚悟した。








 「……呼ばなかったら…
  ……キス……次は唇にすんぞ。」






 今の状態がよく言われる危険な時に

 好きになっちゃったりする

 吊り橋効果なのか…





 志麻にぃの顔がきらきらと輝いて

 顔を見るだけで


 どくんっと今まで以上の

 大きななみがうつ。








 「………志麻。」




 「良くできました。」






 志麻にぃは私の耳元で囁く。



 志麻にぃから香るチョコレートのような

 甘い匂いが身体が燃えそうなぐらい

 熱くさせ気持ちもおかしくさせる。





  

 …志麻にぃなら

 私のFirstKissあげてもいいかも…。







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