ちょこれーとぼーい(♂)











 保健室に入っている暖房の温かい風と

 志麻にぃ特製のホットチョコのおかげで、


 雨で濡れて冷えた体はぽかぽかと温まり

 携帯を弄ってる涼太の隣で外を眺める。





 がらがらっ。




 雨が落ちる音しか聞こえない保健室に

 扉が開く音が聞こえる。
 



 「高嶺!!!。それどうしたんや??。」


 それと同時に志麻にぃの声が聞こえた。





 私はカーテン式の仕切りの隙間から

 顔を出して覗いた。


 入り口近くに

 救急箱を持った志麻にぃと

 真っ赤になった右頬を痛そうにして

 俯いている男子がいた。





 「……痛そうぉ…。」



 見るかにあまりにも痛そうので

 思わず口から言葉が漏れる。




 「ほら、眼鏡とって顔上げぇ。」



 志麻にぃの言葉の言う通りに

 男子はゆっくりと顔をあげた。




 うわぁ……。格好いい。










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