ちょこれーとぼーい(♂)
「ふわぁ〜…。」
大きな欠伸が口から漏れるそんな朝。
朝練で涼太が先に行ってしまい
悠馬も"友達"と学校に行くと断られ…、
1人悲しく冷たい風が
どこぞなく入ってくる寒い廊下を歩く。
…ブーブーブー。
携帯のバイブが暴れるように
ポケットの中で動き回る。
携帯を学校に持って来てるのを
先生や生徒にばれると没収される。
サイレントモードにしてない自分に腹を立て
メールを送ってきた誰かに恨みながら
周りに気がついた人はいないか
きょろきょろと見渡す。
…きっと今の私は変な人だろう。
しかしみんなは何食わぬな顔をして廊下を歩いていく。
……よかったばれてない。
数秒経たないうちに
暴れていた携帯のバイブは静まった。
きっとこれはメールだろう。
こんな時間にメールを送ってくれる
優しい人なんて
そんな友達私にいただろうか。