ちょこれーとぼーい(♂)
そんなことお構いなしに
右ポケットからチョコレートを取り出して
机の上に置いてくるくると回した。
「……次。体育じゃん。」
視線は窓の外に降る雨を眺めてると
次の授業の科目を思い出した。
雨だと体育館で跳び箱とかマットとか
もしかしたら嫌いなバレーとか…
苦手な科目は中々やる気が出ない。
「次は全校生徒で草抜きだって。」
「なにそれ、新しい科目?!。」
「違うよ(笑)。
事務員さんが急に
入院しちゃったから
仕方がなく…だって。」
だからってこんな土砂降りの中で
草抜きをしなくても良いのに…。
校長は何を考えてるんだろうかっ。
まあ、体育館で嫌いな競技をするより
ましだけど…。
「私、傘無いから
涼太の分も蛇足(担任)に
借りてくるねっ。」
「任せた〜!!!。」
機嫌悪かった筈の涼太は
満面な笑みで手を振っている。
切り替えが早いところは
何年経っても昔から変わらない。
そういうとこが私は大好きだっ。
寒い廊下をすきっぷまじりで歩く。
「……にしても草抜きは無いわぁ…。」