ちょこれーとぼーい(♂)






 「知ってるで、」

 「何々??教えて。」

 「人間って派閥作りたがるやん??。」

 「うんうん。」


 「それに名前がついただけや。」

 「へぇ~。」

 「"Ymfm"は高嶺を中心で
  動いとるねん。」


 「派閥があるって事は
  いくつかあるの??。」




 空っぽになった弁当箱を

 ピンク色の袋に入れて

 食後のデザートとして板チョコに齧りつく。





 「まあ。あるっちゃあるなぁ。」

 「へ~。なんか同じ高校生なのに
  …なんか次元が違うみたい。」

 「美優が普通なんや。」



 志麻にぃは私の頭を優しく撫でる。


 志麻にぃの撫で撫では

 気持ちが篭っていて大好き。



 もちろん涼太のもいいけどね。




 やっぱり高嶺くんは凄い人なんだなあ。


 高1で派閥を作っちゃうぐらいだもん。

 きっと皆からの信頼が凄いんだな。


 私とは大違いだ。


 そんな人にチョコレートをあげちゃったんだ。

 それだけでも凄いことなんだよね。





 「……美優。
  ほんまに憶えてないんか??。」

 「ふぇ?。何が??。」

 「……いや、何でもないで〜。」





 聞いてきたのは志麻にぃなのにっ。
 





 ………変な志麻にぃ。








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