ちょこれーとぼーい(♂)
……もうやだ。
逃げたい…。
私を逃しておくれ……。
まるで蛇に睨まれた蛙の状態。
「はぁ〜…。」
大きなため息しか漏らすしかなかった。
「……どう言う意味だよ。」
涼太がぼそっ。と呟くと
高嶺くんの口元がにやっと動く。
頼むから………これ以上
彼を刺激しないでくれ……。
「俺の"女"っていう意味。」
ぎゃあぁぁぁぁぁぁ……。
彼の口から自然と出てくる嘘の言葉に
呆れてしまう。
その言葉を聞いた周りにいる女子達は
腰を抜かしてその場にしゃがみこんだり
時には数人泣いている子もいた。
絵梨は絵梨で
私を見てきらきらと瞳を
輝かせているし………。
発言に権利ある人の影響力は
こうも違いもんなのか……。
皆…簡単に騙されすぎでしょ。
あ。だから2つの顔も見抜けないのね…。
なんて思いながら私は
ただ黙って苦笑いするしかなかった。