ちょこれーとぼーい(♂)









 呆れると同時に泣いている子達を見て

 申し訳ない気持ちでいっぱいになる。




 中には高嶺くんの事を真剣で

 好きな子もいるのに一番この学校で

 高嶺くんと釣り合わない私が

 一緒に居るなんて………。



 もし逆の立場だったら怒り狂うだろう。






 でも私は逆らえない立場。




 って言うかそもそも高嶺くんに

 逆らえないので「辞めて」と

 漫画のヒロインっぽく言うことができない。





 …本気で虐められる覚悟しておこう。








 「………っざけんな!!!!!!!!!!。」





 がんっ!!!!!!!!!!!。



 堪忍袋の緒が切れた涼太が力強く叫び

 自分の椅子を蹴っ飛ばす。



 高嶺くんもこれに驚いたのか表情は

 相変わらず微笑んでいるが

 眉毛が2度3度ぴくぴくっと動いた。






 「………ふざけんなとは??」




 追い討ちをかけるように

 高嶺くんの声もいつもより低いトーンで

 喋り始める。



 怒っている涼太から

 嫌悪感の雰囲気を出しているので

 ざわざわと騒がしかった教室が静まる。





 泣いてる子も声を殺して泣いていた。







< 72 / 274 >

この作品をシェア

pagetop