ちょこれーとぼーい(♂)







 「用意するから待ってて」

 奥にある大きなクローゼットを開ける。



 私と志麻にぃは部屋の前で待つ。



 その間、志麻にぃが

 ちょくちょく瞳さんの部屋を見たり

 見なかったりの繰り返しをしていて

 珍しく落ち着かない志麻にぃの行動が

 気になって見つめる。



 …さっきのことと言い

 志麻にぃ……どうしたんだろう。






 数分で瞳さんは紙袋を持って出てきた。





 「これなら美優ちゃんにも
  着れると思うわ。」

 「ありがとうございます!!!!。」

 「わざわざありがとうな。」

 「んーん。志麻が大切にしてる人は
  私も大切にしたいし…っね。」




 その紙袋を私に

 差し出してくれたので受け取る。


 「中身見てみて」と

 瞳さんから言われたので中身を見る。





 ピンクのワンピースと

 ビスケットの色をしたポンチョが入っていた。




 ……わぁ。可愛い。


 まさに瞳さんだから似合う服だ。

 こんな服私に似合うかな…。



 むしろ高嶺くん嫌いじゃないかな

 …大丈夫かな……。




 なんて思っていると

 「帰るで」

 と言って志麻にぃは頭を撫でてくれた。








< 99 / 274 >

この作品をシェア

pagetop