ちょこれーとぼーい(♂)
「用意するから待ってて」
奥にある大きなクローゼットを開ける。
私と志麻にぃは部屋の前で待つ。
その間、志麻にぃが
ちょくちょく瞳さんの部屋を見たり
見なかったりの繰り返しをしていて
珍しく落ち着かない志麻にぃの行動が
気になって見つめる。
…さっきのことと言い
志麻にぃ……どうしたんだろう。
数分で瞳さんは紙袋を持って出てきた。
「これなら美優ちゃんにも
着れると思うわ。」
「ありがとうございます!!!!。」
「わざわざありがとうな。」
「んーん。志麻が大切にしてる人は
私も大切にしたいし…っね。」
その紙袋を私に
差し出してくれたので受け取る。
「中身見てみて」と
瞳さんから言われたので中身を見る。
ピンクのワンピースと
ビスケットの色をしたポンチョが入っていた。
……わぁ。可愛い。
まさに瞳さんだから似合う服だ。
こんな服私に似合うかな…。
むしろ高嶺くん嫌いじゃないかな
…大丈夫かな……。
なんて思っていると
「帰るで」
と言って志麻にぃは頭を撫でてくれた。