アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
私は、カップをテーブルに置き、バックの中から携帯を取り出す
「千夏…ありがとね…航に、電話…する」
携帯を握りしめた私に、千夏は安心するような笑顔をくれた
寝室に入り、ベッドの端に腰かけ携帯を開く
航の名前をディスプレイに表示し少しの間、見つめる
ディズプレイがぼやけて、うまく見えない
やだな…なんで、涙でちゃうかな…
涙を拭い通話ボタンを押して呼び出し音に耳を傾ける
5コール、6コール
まだ、19:00まわった頃だから、仕事中かも…
8コール、
ガチャ
「わ…たる…?」
『彩月か?』
声を聞いた途端、堪えていた涙が頬をつたった
「わた…る…わたるぅっ…ううっ…
わたるぅ、ごめん…なさ…いっごめ…んね…」
何を言ってるのか、自分でもわからない。
だけど、航に謝らなきゃという思いでいっぱいだった。
『彩月ぃ、何泣いてんだ?
お前、今、顔グチャグチャだろぉ?』
「航ぅ~、
私…私、航に…ひどいこと言った…から…」
『おぉ~そ~だよ、ひでぇよなぁ、お前ぇ
よく、あんなひでぇコト、言えたよなぁ?俺、マジで、傷ついたぜ』
ハァ…と
航の溜め息が、受話器越しに聞こえた
「ご…めん…ね、許し…て…、航ぅ…」
『……』
あ…れ…?航が、何も言ってくれない…
「…わた…『彩月…、一度しか言わないから…よく聞けよ』…」
「うん…?」
なんだろう…携帯をしっかりと握り直す
『彩月…、愛してる…俺にはお前しかいないから』
受話器を通して、優しくゆっくりと私に伝わってきた。
胸の奥が幸せな気持ちでいっぱいになった
「うぅっ…航…航…
私も…航しか…いないよ…私も…愛してる…から…
早く…会いたいよぉ…」
会いたい…
航…
あなたに会いたい…