アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
「彩月、仕事、何時に終わる?」
掴まれた手は離す様子が無くて…
「え?、んー、たぶん、1時間後くらいには…終わるかな…」
お客様に謝罪するだけだけと、どんな展開になるかわからないしね。
「そうか、俺、ココで待ってるから、
終わったら、一緒にメシ、食うぞ? 付き合え!」
付き合えって、また命令?!
私はちょっと頬を膨らませて航を見たけれど、航は全然気にも留めない。
しかも…
「彩月、携帯貸せっ」
スーツのポケットに入れていた携帯を取り出すと、
差し出す間もなく、航がバッっと、奪うように取り上げ、
航の携帯と私の携帯の赤外線通信の場所を合わせ
お互いの情報の通信をやったようだ。
「コレで、俺の情報お前のに入ったから 終わったら連絡しろ」
はやっ! あっという間だ…
私なんて、赤外線通信探すのにいつも時間かかるのに…
それに…
私の都合お構いなしに連絡しろなんて、また命令?
ヤんなっちゃうなーもーっ
俺サマ状態は、昔と変わってない航に少しムッとした顔になり
「もうっ!じゃ、私行くから!」
痛む足を引きながら、藤井くんとの約束の到着ロビーへ向かった。