アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

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あれ?!

少し肌寒かったので、目を開けると…
知らない天井…

視線だけ、左右にやると…
知らないカーテン、知らない…部屋…


ゆっくり起き上がって周りを見渡す…


ちょっと、待って…待って…待って…


落ち着け、彩月…落ち着くのよ!


てか!この状況で落ち着けって方がムリっ!!


どこをどう、いや、どうゆう経緯で、
私はココ、
正確には、シティホテルらしき部屋のベッドの中…
にいるの?!


あーーーー!思い出せないっ!


頭を抱え、
記憶を手繰り寄せるけど、一片の欠片も思い出せない。


隣を見れば、

シーツから上半身ハダカを出し
航がスヤスヤと気持ちよさそうに寝てる…


もしかして、もしかすると…


私…航と、シちゃったの?!


あぁ、なんてこと!!


両手で頭をガンガン叩いてみるけど、
二日酔いの頭痛が酷くなるだけ…


「おい…」


「…え?」

横から聞こえた声の主の顔を見る


「な、なに?」


「彩月、お前、誘ってンのか?」


私は、航の視線が、私の顔、そして視線がゆっくりと下に移動している…


ん? 私も視線を下にやると…

何も着ずに座っていた自分に気付く。


「ひやぁっーー! 」


シーツを手繰りよせ、巻きつけてベッドから降りた。


しまったっ、


怪我をしていた左足に重心をかけたものだから、
またしても、よろけて勢いよく転んだ…


うそっ!もー、やだぁ、なんてドジ…


「大丈夫かっ?!」


ベッドを抜け出し、航が傍に来てくれて足を確認する


「う、うん、なんとか…大丈夫みたい…」

ボクサーショーツ一枚のみの上半身ハダカの航が目に入る。
意外に、引き締まっててお腹も少し割れてて…
ちょっとだけ、見惚れてしまった


「おいっ!」

ぼーっとした私を航が呼ぶ


「あ、うん…」

あ、そうだ、航に…聞かないと…


「ね、ねぇ、航?…
あの…私…航と、その…」


シちゃったの?…と、小さな小さな蚊の鳴くような声で尋ねた。


片膝をついて私の足を確認してる航の片眉が上がり…


「…まさか?!お前…
何も、覚えてないのかよっ?!マジかよ!信じらんねぇ…」


掴んでいた私の足をボトリと落とし…
頭を抱えた航。


痛ーっ! 

痛いけど、そうじゃなくてっ!


やっぱりシたんだ…

そ、そんなっーーーー

記憶ないまま、シたのー?
うそでしょぉーーーー


泣きそーう…


「彩月」


「え?」


「こうなったんだ、
お前、俺と付き合えよな!結婚前提で!」

真剣な眼差しで言う航。

でも、驚きが大きくって、航の口元が少し斜めに上がったのを見逃していた…



「えぇぇぇぇぇぇーーーーー!!」


なんで?
なんで、なんでっ?!


災い転じて、福と・・・ならないってばーーーーっつ!


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