アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
そして、庭をウロウロとしていた矢先、
伸びていた配線コードに気付かず、
足が引っ掛かり、そのコードがまた何かを引っかけ、
何かが割れる音がした。
と、同時に、私の足を鋭い痛みが走った。
「きゃぁっ!」
足元を見れば、左足の脛の部分から出血していた。
吊るしてあった電球が倒れ、
それが床に落ちてそれがわたしの足を掠ったみたい。
「…っったぁ…」
スーツのポケットからハンカチを取り出そうとした時、
「大丈夫かい?」
しゃがんでいた私の頭上から、低くて甘い声が降ってきた。
「え?あ、はい、いっ…」
かなり、深く切ったよう。
ハンカチを当てても血が滲んでくる。
「病院、行こう、手当しないと」
しゃがんだ私の膝の裏に片手を滑りこませ、
もう片方は背中を支えて、ふわりと抱き上げた。
「ちょ、あのっ!」
こんな風に抱きかかえられるの、
何年ぶりっ?!って、そんなこと思ってる場合じゃナイってばっ!
「俺の知り合いの病院、すぐそばだから、」
そう言って、表の駐車場に止めてあった
その人の高級セダンの助手席に乗せられ、病院へと向かった。