あたしの彼氏は天国 №1
あなたがしてくれていたように
あたしが会いに行った。
薬の副作用で食べても吐いたり
酸素が必須になったり
身体が動きにくくなり
今までとは同じことはできなくなった。
そのころから諒は不思議なことを言い始めた。
『もし、おれが死ぬときがあったらキスしてほしい。佑実を近くに感じて逝きたい。』
「あたしが死なせない」
この会話を何度したことだろう。
もしかしたら死を覚悟していたのかもしれない。
あたしは
諒が生きていてくれればそれでよかった。
そんな姿になってもあたしの傍で生きていてくれたら。