こばやし ~俺とゆっか~
「はーい、おはよ~!」


担任になる先生が、少し早歩きで教室に入って来た。




20代後半の女で、担当教科は音楽だ。


俺らが中1の頃からいた先生だから知ってる。




先生は、丸めて持っていた模造紙を広げて、磁石で黒板に貼り出した。


「これ、席ね。
こっちが黒板で、こっちがロッカー側。
ちなみにこっちが窓側で、こっちが廊下側だから!」


模造紙は、誰がどの列の何番目に座るのか、隣りは誰なのかが、しっかり分かるように書いてあった。


「自分がどこに座るのか分かったら座ってー!
座ったら、隣りの子に挨拶するんだよ~!」


俺は廊下側から2列目の4番目の席。


隣りは、小林幸花だった。
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