神様 たすけて
「ねぇ、お母さん」凛が口にすると 里恵が顔を起こした。

「私が病院に運ばれた時、お母さんとお父さんは どんな気持ちだったの?」凛が尋ねた。

「凛は、お父さんが運ばれて 今どんな気持ち?」 里恵が聞き返す。

「お父さんを助けてって思う…!! 神様でも仏様でもいいから お父さんを助けてほしい そう思う」凛が答えた。

「凛が運ばれた時 同じ気持ちだったのよ。 お母さんはね… お母さんの命と引き換えでも構わない…!! どうか…どうか 凛を助けて!! そう思ったのよ…」 泣きながら 里恵が言った。
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