神様 たすけて
凛は 言葉を無くす。
「お父さんは きっと凛は助かる 帰って来てくれるよ…」

そう言った後で 「凛の夢を観てね… 肩車してほしいって 甘えて言うこと聞かないんだよ。 だから肩車してあげたんだ。 そしたら喜んでねぇ… 帰ってくるよって 確かにそう言ったんだ…」

「お父さんはそう言って 凛を信じて待っていたの。もちろん、お母さんも 信じたわ…」

「凛はお父さんとお母さんに 望まれて 生まれて来てくれたのよ。」
「だから 凛は生きてていいのよ、生きることに 迷わなくていいの」
「お父さんとお母さんの 命のように大事な宝物よ」
里恵は 泣き出す凛の背中を 何度もさすった。
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