神様 たすけて

さよなら

「ねぇ、凛。 もう私たち家族は戻らないわ… 離れ離れになっても 凛が許してくれるなら 私は凛の母親でいてもいい? ずっと見守っているからね。」

部屋は電気をつけていなかった。 そのため里恵の顔は 見えなかった。 窓からの月明かりで 床に転がりもがく隆文の姿は 見えていた。

棒のようなものに 赤く染まる血のようなものが見えたー

滴る血の音が 微かに聞こえていた…。
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