花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
「機嫌よさそうじゃん」


「実は~彼女に誕生日プレゼントもらっちゃって~」


そう言いながらシルバーのクロスネックレスを俺に見せた。

男前なキムによく似合ってる。



「キム、誕生日いつだっけ?」


「え?ひでええ、俺の誕生日明後日ですよ!」



俺がとぼけてそう言うと、泣きそうな顔をしてキムが言う。




「あはは、わかってるわかってる。
だから仕事入れてないだろ」


「あーからかって」



少しむくれるキムに笑いながら俺は言う。




「でも、何で貰うの早いんだよ」


「あ、彼女、バイト入ってるんですよ」


「……あれ、付き合ってまだ1ヶ月だっけ?」


「はい、だからシフト変えられなくて」


「あーしゃあねえな、それは。
でも、終わってから会ったらいいじゃん」


「いやーあいつん家厳しいんすよ」


「まじでか。
大変だな、色々」



それを聞いていた雅紀が会話を切って、俺に尋ねた。
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