花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
着替えて布団に寝転がると携帯で時間を確認する。
それから、ふっと俺は拓を思い出した。
連絡を取らなくなって、少し経った。
こんなに連絡取らない事なんて、今までなかったと思う。
あーーー拓に会いたい。
もう一度俺の事殴ってもいいから、俺と仲直りしてくんねえかなあ。
リダイヤルの上の方にあった拓の名前。
それがどんどんと下へと下がって行く。
それだけ、俺が拓と会話をしていないって事だ。
まだ、なんだろうなあ。
いつ、言えばいいんだろ。
わかんねえ。
だけど、きっと笑い合える。
そう、信じるしかない。
拓との仲ってのはもっと深いと思ってるから、俺。
眉を顰めると、静かに目を閉じる。
もう、何も考えないで寝よう。
明日も仕事だ。
無理矢理、寝る事に意識を集中させて俺は眠りに就いた。