花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
あの時。


もし、一年でも。
一日でも。
一分だっていい。


長く生きること望んだら。


こんなに後悔なんてしてないのかもしれない。


ただ、ただ。

生きていてくれたら。


そんなこと。
叶えられるわけもなかった。


まだ、19だった
若かった。浅すぎた。幼かった。


俺は。
麻美の言うことが全てで。


麻美が生きたくない。
もう、生きる理由がない。


そう、思ってしまったのは誰のせいでもなく。

俺の所為だったから。


未来を摘んでしまったのは…。



俺だったんだ。
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