花蓮~麻美が遺した世界~【完結】
“拓斗はきっと哲に幸せになって貰いたいんだよな”
夏樹、拓はそうだったよ。
話せない期間、俺と同じ様に拓も俺の事考えていたのかもしれない。
「ってかさ、私哲と別れるとか考えてないし。
私が幸せにしてやるから」
俺と拓は目を合わせると、パチパチとさせる。
「だから、安心しろって」
あははって笑う朱美ちゃんと一緒に俺達も笑い合った。
朱美ちゃんなら、本当に実行しそうな気がするから。
だけど、朱美ちゃん。
俺が幸せにしてやるから。
絶対に。