花蓮~麻美が遺した世界~【完結】


“拓斗はきっと哲に幸せになって貰いたいんだよな”


夏樹、拓はそうだったよ。
話せない期間、俺と同じ様に拓も俺の事考えていたのかもしれない。


「ってかさ、私哲と別れるとか考えてないし。
私が幸せにしてやるから」


俺と拓は目を合わせると、パチパチとさせる。


「だから、安心しろって」


あははって笑う朱美ちゃんと一緒に俺達も笑い合った。
朱美ちゃんなら、本当に実行しそうな気がするから。





だけど、朱美ちゃん。

俺が幸せにしてやるから。

絶対に。

< 198 / 231 >

この作品をシェア

pagetop